始まり

3/5
前へ
/5ページ
次へ
「どうした?なんかあった?」 「いや、うん、何もないよ」 「そう?何かあったら 私に何でも相談しなさいね!」 「わかった!」 この子は高校三年間 同じクラスだった佐伯真実 高校卒業と同時に デザイナーを目指して 基礎養成から世話をしてくれる とても倍率の高い会社に入った 仕事はハードだけど とても充実しついて楽しい、と 会う度に話を聞かされる 「けどACPって確か すっごくキツイみたいだよ? 本当に大丈夫?」 「大丈夫大丈夫! 私、やる気と根気は ある方だからさ!」 「…うーん、それなら 良いんだけどね… 無理しちゃダメだよ!」 「分かってるって」 その後二人でレストランへ行き 真実はずっと自分の職場や 仕事内容、仕事仲間について 語りつづけ、私はそれを ただ聞いていた 4月1日から出勤--- 真実にはああ言ったけど 実際は緊張して嫌で嫌で たまらなかった
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加