彼女

3/5
前へ
/59ページ
次へ
朝 嫌みのように太陽が明るい。 鳥が鳴いてるだろう。 俺はイヤホンで音楽を聴きながら、 汚れた制服を着て家路につく。 彼女からメールが来たのは一昨日だ 「明後日ライブだよね?なっちゃんとるんちゃん達と行くから!頑張ってね!チケット代いくらするの??」 「800円だけどいらないよ、来てくれるだけでいいから!」 「前と一緒ね、分かった!面白くなかったらお金返してもらうからね?笑」 「きつ~。けどほんとにいらないよ?誰からも取ってないし。」 「いいの!お金出さないとせっかく頑張ってるのにありがたみがないから!じゃ頑張ってね!!」 「分かった!じゃあね」 こんな短いメールでも、うきうきしちゃって、メールが終わったらそれをする前より何か失った気分になる。 家に着くと適当な物を食べて、シャワーにも入らずに布団に潜り込む。携帯のアラームを15時に設定して、眠りにつく。 今日は、昼も忙しいからな。 その時、滅多になる事のない着信音が鳴る。 「今日くるみも来るから!チケットもう一枚お願いね!」 「あいよ。」 今日、彼女に会えると思ったら、 なかなか寝つけないなぁ。 それでもバイトで疲れた体は すいすいと眠りに落ち込んで行く。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加