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僕が立ち上がってから何も出来ずにいる時間。おそらくまだ3分も経っていないだろう。だけどあら不思議。僕はそれの何十倍にも感じちゃう。凄い……これが高校という場所なのか!
「先生。俺が代わりに解くよ」
えっ、何だこの声。お前イケメンなの?
振り返った先には、程よく整えられた髪型の少年。だが整えられていたのは髪に限ったことじゃなく、その顔の細部にまで及んでいた。毎朝顔のセットまでしてんのかよ。やっぱ高校生は違うなー。
―――何だ、ただのイケメンか。結婚してくれ。幸せにしてやる。
「あー……森崎。じゃあ頼んだ」
ハーイと軽く返事をして前に行く森崎。ローラかお前は。返事は伸ばすな。
「頑張れー亮輔(りょうすけ)ー」
あーあるある。イケメンが何かやる時って何で皆あんなに応援するんかね。皆の声援が力になるんだろうなー……羨ましいなオイ。
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