1. 憧れの先輩と…

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妖精学園には、 入学する前日に「妖精到達テスト」という、 その精霊自身が 妖精になるのにどのくらいの段階に達しているか 測るテストがあり、 そこでEからSにランク付けされる。 ハルとココロも、 入学前のそのテスト時では、同じEランクだった。 しかし、入学後の、 自身の学力を測るとともに、 クラス分けの材料とされる、「学力診断テスト」で、 もともと真面目で頭の良かったココロは、 満点を取ったことにより、 ランクアップに必要なポイントを多く手に入れ、 入学してすぐ、 Dランクへと昇格したのだ。 ココロ自身は、 そんな気はなかったのに、 ハルを置いてきぼりにして 先にランクアップしてしまったことを 申し訳なく感じていたのだ。 「申し訳ない、なんて思わないの! ココロちゃんのおかげで、 今、やる気が出ているんだから♪」 ハルは置いてきぼりにされたことなど、これっぽっちも気にしていない。 むしろ、自分もココロに追いつこうと、 学校での勉強の他に、 アルバイトでポイントを稼いで、 ランクアップを目指しているのであった。
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