3人が本棚に入れています
本棚に追加
「この学校はテストの時、担任が監督しますよね。
僕は貴女の担任ですよ?
気付かないと思ったのですか?
三年間、繰り返していた事知ってます」
三宅先生はあたしが一年の頃からの担任。
だから、テストの時は嫌でも三宅先生の顔を拝まなきゃいけなかった。
……三宅先生気付いてたんだ。
あたしの事ちゃんと見ていたんだね。
「じゃあ、あたしに罰を与えなさいよ!
貴方、教師でしょ!」
三宅先生の言葉にあたしは反発する。
これが物心ついて大人に対して初めてした大きな反発だった。
まぁ、小さな反発は沢山あるけどね。
「……貴女は僕の教科だけはカンニングしない。
それは心の何処かに懺悔の気持ちがあるからではないですか?」
ドキッ
思わずあたしは三宅先生を凝視する。
三宅先生はまるであたしの心を見透かしているようだ。
「説教なら聞きたくありません」
素直になれないあたし。
何処まで可愛いげがないんだろう。
最初のコメントを投稿しよう!