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高校に入学して二度目の春、
私は生徒会室にいた。
「美結ちゃ~ん」
「何ですか」
「疲れた俺を癒して~」
「仕事してから言ってください」
新年度に向け、資料の整理をしている最中に飛び交う言葉は、主に会長の愚痴。
私が生徒会に入ってからの半年、会長から出てくる言葉はほとんど私宛となり、それが生徒会の名物と化していた。
「相沢さんも毎日大変ね…」
「いえ、もう慣れました。会長が無駄口をたたくのはもう仕方ないことなんですよ」
「おーい。二人とも俺の扱い酷いんだけど」
「和樹が仕事をしないで相沢さんに構ってばかりだからでしょ?」
「悠里先輩と同意見です」
「美結ちゃんが冷たい…。俺凍死するわ」
そう言って生徒会室の端に置かれたソファーに寝転ぶ会長。
その様子に私が呆れるのも日常となりつつあった。
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