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気がついたら、もう昼過ぎだった。 どうやらタカシとのメールに夢中になっていたらしい。 姉さんも生前、こんな感じにメールを続けていたのだろうか。 俺は姉さんに恋人がいたことには気付かなかった。 だが、言われてみれば家に帰ってきてから楽しそうに携帯をいじっていたことはあったかもしれない。 あのとき、タカシとメールしていたのだろう。 俺は勝手に納得し、喪服に着替え、姉さんの携帯を持ったまま葬式の会場に向かうことにした。
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