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葬式が終わり、会場をあとにしてから、僕はアヤにメールをしてみた。
「今、アヤの葬式が終わったよ。
遺体はもう運ばれていったけど、まだ意思は残ってるのかな。
そう言えば、アヤの携帯が遺品から出てこなかったんだけど、どこにあるのかな。
まだ意思が残っているなら返信してね。」
そう書いて、送信した。
もし返ってこなければ、僕はアヤに対する依存から解放される。
そう思っていた。
そのメールに対する返信を3時間待ち続けた。
だが、来なかった。
やっぱりアヤは……
そう思った瞬間、携帯が鳴った。
「アヤ!」
僕は無意識にそう叫び、携帯を開いた。
メールは友人、タケシからの物だった。
「アヤを亡くしてショックだろうが、気を落とすなよ。」
という内容だった。
無理だろ。最愛の恋人を亡くした僕に気を落とすな、と。
無理に決まっている。
僕はそのメールを無視し、アヤからのメールを待ち続けた。
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