36人が本棚に入れています
本棚に追加
「ふう……。」
僕は病院から帰り、すぐに座り込んだ。
アヤは本当に死んだのだろうか……。
遺品から携帯は出てこなかったし、その携帯はまだ使える。
アヤの両親は携帯を解約しようとしていたが、僕が料金を払う事で解約は免れた。
携帯を解約したら僕たちの関係は完全に終わってしまう。
そう思ったからだ。
このメールだけが、僕とアヤが繋がっていられるただ1つの方法だった。
アヤとの繋がりが無くなったら、僕はどうなるのだろうか。
アヤと離れたくない。
生きている相手に対しては、当たり前に抱く感情。
ちゃんとメールや電話で連絡はつくのに、法的に死んだことになっている。
そんな相手に対し、この感情を抱くことは、そんなにおかしいことなのだろうか。
僕の中に、次々に疑問がわき上がった。
最初のコメントを投稿しよう!