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とんでもなく天狗は強い。
だが経吾は何百戦もの戦いをしてきたのだ。
もちろんゲームの世界だが。
次はこっちから行くぞと気合を入れて。
天狗も刀を握りしめ、頭上に構えた。
政子も二人の戦いに、息を呑んだ。
部屋から見える庭の木から葉が揺らめいた。
ひらひらと茶色い葉が池の水面に落ちる。
葉は水面に浮き、波紋を作った。
時が長く感じられた。
次の一撃で勝負は決まる気配。
「うおー」
真っ直ぐに天狗めがけて突き進んだ。
迎え撃つ天狗はまだ動かない。
待つきだった。
「行くぜー」
突進したまま刀を横にし、相手を斬りにかかる。
天狗まで十分刃が届く。
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