1話 霊界源平合戦

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とんでもなく天狗は強い。 だが経吾は何百戦もの戦いをしてきたのだ。 もちろんゲームの世界だが。 次はこっちから行くぞと気合を入れて。 天狗も刀を握りしめ、頭上に構えた。 政子も二人の戦いに、息を呑んだ。 部屋から見える庭の木から葉が揺らめいた。 ひらひらと茶色い葉が池の水面に落ちる。 葉は水面に浮き、波紋を作った。 時が長く感じられた。 次の一撃で勝負は決まる気配。 「うおー」 真っ直ぐに天狗めがけて突き進んだ。 迎え撃つ天狗はまだ動かない。 待つきだった。 「行くぜー」 突進したまま刀を横にし、相手を斬りにかかる。 天狗まで十分刃が届く。
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