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「そんなにほめたって、やらねぇもんはやらねぇよ、他に頼みな、俺は霊界なんて何の興味もねぇし、わかったか、わかったなら俺人間界に帰るぜ」
武者男をにらめつけて。
「ここ何百年と源氏軍と平家軍は互角の戦いだ、それで決着をつけるため人間界から魂海集めて霊力を強力させるつもりなんだむ、このままでは霊気が上がった平家に制圧されてしまう」
「制圧されればいいさ、人間界にはどっちでも関係ねぇし」
「人間のくせに、生意気なガキだ」
拳をたたみに、叩きつける。
「あー、またやる気かよー」
やる気かと経吾も。
「そう言わずに経吾殿、この霊刀を受け取って」
政子は決闘で使用した刀を手渡す。
「霊刀っていうのか」
その時、政子の指先が経吾の手に触れる。
冷んやりとした指先。
その指に触れられると、なぜか思考が止まる気が。
政子がうつろな目で幽惑しているように感じがして。
紫の服と黒髪、白い肌から発っした幽美さに困惑していたら。
「ねぇ経吾ったら、政子のお願いだから、この霊刀を受け取って」
透き通るような声で経吾におねだりする。
「、、、う、受け取ります」
断れないのはなぜだかわからない。
高校生にそんな色気はどうかと経吾は思った。
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