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寝殿の風景、二人の姿が薄れていく。
同時に政子の冷たい感触も、薄れていった。
ーーー人間界
目を開けると、そこは自分の部屋のベッド。
元の世界に戻ってきた。
時計を見ると、もう寝る時間。
無事に戻ってこれいた。
あれ程嫌がっていた霊界。
絶対に係わりたくなかったが。
しかしあの二人のことが、忘れられないのはなぜだろうか。
左手は霊写機は消えている。
右手には政子にもらった霊刀が。
確かに、握られている。
夢なんかじゃないこれは現実なんだと実感する。
戦いの緊張感の疲れからか、眠たくなり、スッと目を閉じていった。
ーーー霊界
その頃、霊界では政子と木曽義仲がまだ庭園にいた。
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