2話 アイドル盗撮殺人事件

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「あっ、なんかいるぞ、ゆ、幽霊だ」 ボヤッとだが後ろの方に、人の影が見える。 最初は気がつかなかったが、肩に手を置いてるようにも見えた。 「だろ、これは間違いなく幽霊、しかも背後霊だ」 別の男子がボソッと小さな声でささやいた。 「大変なことになったな」 「何が大変なんだよ」 別に俺たちには、関係ないだろと経吾は思った。 「このアイドルは我が高校の二年生、白田泉(しろたいずみ)だから大変だ」 緊張感からか、周りの生徒もゴクリとツバをのんだ。 白田泉はこの西が丘高校の生徒であり、最近になってアイドルとして売り出し中で、芸能と学校を両立させていた。 「白田泉なら俺も知ってるぜ、マジで可愛い」 経吾も何回か、校内で見かけてはいたがしかし会話をしたり、あいさつなどは無し。 ただ見ていただけ。 さすがに学年も違うし、話しかけるほどチャラ男ではない。 「めっちゃ可愛いよな~、僕の彼女になってくれないかなぁ」 真面目で黒ぶちメガネをかけた男子が、嬉しそうに言った。
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