2話 アイドル盗撮殺人事件

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「あはは、お前じゃ無理だろ、なんてたってアイドルだぜ、相手にもされないぞ」 記事を見ていた者は、いっせいに笑いだした。 それはウチらじゃ相手にされないと、わかっていたから。 芸能人と一般人とは、住む世界が違う。 近くにいるのに、近づきがたい存在。 そして白田泉の記事の件は、あっという間に学校中に広まるのだった。 白田泉は呪われている。 白田泉に近くに行くと、呪われて死ぬと。 噂という魔物が、独り歩きしだした。 しかし経吾はその噂が怨念めいた殺人事件にまで発展するとは予想すらできなかった。 そして昼休みになり、昼食を経吾はコンビニで買ったおにぎりを食べた。 簡単に昼食を済ませると、教室を出て少し散歩をすることにした。 廊下を歩いていると、偶然にも赤羽静にばったり会う。 「おっ、ケイか、どうした下向いてさ」 静は元気ない俺を気づかった。 「静か、そんなんじゃないけど、ただ気になることがあって」 それは今、学校中で話題になっていることだった。 「もしかしたら白田泉さんの写真かい、私も見たんだ実は」 周りを気にして、小さな声で話した。
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