2話 アイドル盗撮殺人事件

9/85
前へ
/351ページ
次へ
その日の授業は終わり、生徒達は教室を出ていく。 経吾は放課後になると、眠気はなくなり元気よくなっているのが、日常だった。 やっと授業も終わったか、よ~し帰るぞと意気込んだ。 そして校門を出てカバンをブラつかせていると。 「経吾君、今帰りですか」 「ん、なんだ」 声のする方へ向き変えした。 「どうも」 「太一か、一緒に帰るべ」 ちょうど帰るところだった。板橋太一。 太一にとっては、何をしに来ているかわからない経吾も、頼りになる存在である。 あの日以来、霊的現象に大変な興味を持ち始めていた。 「経吾君、あれから霊武者とは会ってないのかい、西海さんの話しだと必ず来ると予言していたから」 「そんな簡単に来られたらたまったもんじゃないぜ太一、でもな」 「でも何なの」 太一は、経吾に対してさらに突っ込んだ。 「実はな、、」 他のみんなには、言いたくない。 霊武者と会う放課後なんて事。 笑われるのがオチだ。 言うべきか迷いはある。 しかし太一には伝える必要を感じた。 それで霊界に行き、天狗との戦い、霊刀をもらい受けた事を伝えた。 「ええっ、本当かい、霊界って行ききできるもんなんだ」 目を大きく見開いて、驚く太一。
/351ページ

最初のコメントを投稿しよう!

588人が本棚に入れています
本棚に追加