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その日の授業は終わり、生徒達は教室を出ていく。
経吾は放課後になると、眠気はなくなり元気よくなっているのが、日常だった。
やっと授業も終わったか、よ~し帰るぞと意気込んだ。
そして校門を出てカバンをブラつかせていると。
「経吾君、今帰りですか」
「ん、なんだ」
声のする方へ向き変えした。
「どうも」
「太一か、一緒に帰るべ」
ちょうど帰るところだった。板橋太一。
太一にとっては、何をしに来ているかわからない経吾も、頼りになる存在である。
あの日以来、霊的現象に大変な興味を持ち始めていた。
「経吾君、あれから霊武者とは会ってないのかい、西海さんの話しだと必ず来ると予言していたから」
「そんな簡単に来られたらたまったもんじゃないぜ太一、でもな」
「でも何なの」
太一は、経吾に対してさらに突っ込んだ。
「実はな、、」
他のみんなには、言いたくない。
霊武者と会う放課後なんて事。
笑われるのがオチだ。
言うべきか迷いはある。
しかし太一には伝える必要を感じた。
それで霊界に行き、天狗との戦い、霊刀をもらい受けた事を伝えた。
「ええっ、本当かい、霊界って行ききできるもんなんだ」
目を大きく見開いて、驚く太一。
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