588人が本棚に入れています
本棚に追加
薄暗い夜の闇。
ベンチを照らす電灯。
待ち合わせの場所には経吾と太一が先に着いた。
二人は静が来るのを待っている。
するとうっすらと向こうから人かげが見える。
あれは静かと思ったら、ただの犬を連れたオッサン。
二人とも見間違えたとわかると、クスッと苦笑いする。
「おいケイ、何だよ呼び出して」
背後から突然、声はした。
「うわっあ」
経吾、太一ともびっくり声を発した。
暗くて見えなかったが、声はまぎれもなく静。
「びっくりさせやがって」
「別に驚かそうとしたわけじゃなくてよ」
でも少しは、驚してやろうとしていた静。
最初のコメントを投稿しよう!