2話 アイドル盗撮殺人事件

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三人は立ったまま、何も言い返せない。 悔しい。 ここまで来て、このまま帰るのか。 三人の胸の内は、自分の力の無さを思い知らされたのだった。 しかし経吾は黙っていられなかった。 口より先に体が動いた。 藤ノ木に一発喰らわせてやると殴りかかる時。 後ろから両腕を掴まれる。 グッ。 経吾は完全に捉えられて、身動きできない。 掴まえたのは、二人の警備員。 警備員の存在に気が付かなかった。 「はなせ、チクショウ」 経吾は必至に抵抗するが、さすがに力負けして社長室から、放り投げられた。 「グッ、痛てぇ」 「大丈夫かい経吾君」 腰をついて痛がる経吾を、太一が心配した。
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