588人が本棚に入れています
本棚に追加
警備員は帰れといったしぐさをして、ドアを閉める。
頭にはくるが、これ以上やり合う気もなくなっていた。
藤ノ木には、何を言っても話しにならないとわかったからだ。
三人は不満を言いながらも、エレベーターに乗りビルを後にした。
「酷いわねぇ、投げることないだろ」
静が捨てゼリフをはいた。
「確かにまいった、しかし静、太一、来て正解だったかもしれないぜ」
「どういう意味」
「俺達がこのビルに入ってエレベーターに乗った瞬間、左手が電気が走った、ほんの一瞬だがな」
「えっ、左手が、それって霊武者があのビルにいるってこと」
太一が驚いて言った。
「静電気じゃないの」
静が小馬鹿にする。
「ああ、静電気ならいいけどな」
結局その日はまたバスで帰り、それぞれ帰宅した。
最初のコメントを投稿しよう!