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白田泉はおかしくなり、笑みを浮かべた。
「へへ、そうだよな、俺は変な心配しちゃったな、すまん」
「いいのよ、朝のニュース見てビックリしたわ、でも心配してくれてありがとう」
「いや元気でいてくれて、良かったよ」
そう言って経吾は白田泉と別れ、自分の教室に戻ることにした。
ただの勘違いだった。
慌てて駆けつけたことに、自分でも笑ってしまう。
ただ白田泉の笑顔が見れた。
それが経吾には何よりも、嬉しかったのだ。
それからいつもと変わらず、授業が始まった。
当然のように寝る態勢に。
頭を教科書で見つからないように隠す。
もう事件のことは、頭のすみに追いやる。
もしかしたら白田泉と知り合いメールしたりできる仲になったらと、あらぬ想像をしていた。
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