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そんな経吾の妄想を一言で打ち消されてしまった。
その一言とは、教師からだ。
居眠りしていたからか。
違っていた。
「校長室に行け」
「えっ」
と聞き返すが、早く行けと。
いったい何の事か、思いつかない。
結局わからないまま校長室にたどり着く。
「失礼します」
ドアを開けて中に入る。
ソファに校長先生ともう一人。
もう一人は女性。
ピタッとスーツを着こなし、髪はかなりの短いカット。
メガネをかけて、知性を感じさせた。
誰かは全く知らない女性だ。
「東十条君かい」
「はい、そうですが」
「そこに座りなさい」
女性は初対面の経吾に対して、命令口調で指示した。
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