2話 アイドル盗撮殺人事件

35/85
前へ
/351ページ
次へ
そんな経吾の妄想を一言で打ち消されてしまった。 その一言とは、教師からだ。 居眠りしていたからか。 違っていた。 「校長室に行け」 「えっ」 と聞き返すが、早く行けと。 いったい何の事か、思いつかない。 結局わからないまま校長室にたどり着く。 「失礼します」 ドアを開けて中に入る。 ソファに校長先生ともう一人。 もう一人は女性。 ピタッとスーツを着こなし、髪はかなりの短いカット。 メガネをかけて、知性を感じさせた。 誰かは全く知らない女性だ。 「東十条君かい」 「はい、そうですが」 「そこに座りなさい」 女性は初対面の経吾に対して、命令口調で指示した。
/351ページ

最初のコメントを投稿しよう!

588人が本棚に入れています
本棚に追加