2話 アイドル盗撮殺人事件

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倫子はスーツの下に手を入れる。 ちょうど胸の位置だ。 白いワイシャツは上までボタンせずに肌が。 手を取り出すと、何かカードらしきもの。 「何ですか、それ」 「もっと近くで見てみたら」 経吾はソファから少し立ち前のめりになる。 しかしカードよりも、倫子の胸の谷間に視線がいっていた。 「あっ、が、学生証、俺のだ、どこにありましたか」 「どこにって、藤ノ木社長の死体の横に、あそこに居たってことね、昨日」 「い、居たよ、だけど俺は藤ノ木に文句を言ってそのまま帰った、本当だ」 「でもね、あのビルにいた社員は、あなたが怪しいって」 「殺しはやってない、本当だ」 自分が殺人犯という疑いを晴らそうとする。 「あなた達も入りなさい、そんな盗み聞きしてないで」 「失礼します」 倫子が入れというと、二人の生徒が入ってきた。
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