The another story Mio

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コッコッコッコ……と靴が床を叩く音が聞こえてくる。 その足音は段々と私達に近づいてくるのが分かる。 そして私達の前まで音が近づくと足音は聞こえなくなった。 「……138号……」 「……?その声は……アインだね……」 足音の主が声を聞いた途端アインだというのが分かった。 どうしたんだろ? 何か私に用があるのかな? 「……すまないが、訓練の時間だ」 「……はぁっ!?ちょっと待てよアイン!138号はさっき目が見えなくなってから起きたばっかなんだぞ!?」 「……、……」 アインの言葉を聞いたなり予想通り49号が怒り出した。 アインは相変わらず無表情なんだろうけどなんだろう。 少し悲しそうな、辛そうな雰囲気を感じる。 「……49号、アインを責めてもどうしようもないでしょ?」 49号は私にそう言われると「うっ……」と押し黙った。 実際アインはアインより偉い人からの命令を伝えてるだけなんだし……。 「それにどうせお上のお偉い方からの命令なんでしょ?私が反発してアインの立場が危なくなったら嫌だし行くよ。アイン、案内して?」 「……あぁ、すまない……」 アインは辛そうな雰囲気をさらに強めると、私の手を優しく握って連れて行ってくれた。 49号は不満そうだけどね……。 アインは私達の世話役でもあるから、私が言うこと聞かないとアインが危ないってのは前から分かってる……。 私はアインが好きだし、アインの立場が危険になるのは嫌だ……。 自己犠牲の美なんて言われたくはないけど……。
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