The another story Mio

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「遂に……遂に完成したぞ!!」 薄暗い研究施設の中に数人の研究員は一つの溶液に満たされたカプセルを見て歓喜していた。 いや、ただ溶液が満たされている訳ではない。 そのカプセルには水色の長い髪の幼女が身体を丸めて静かに眠っていた。 外見年齢は4~5歳くらいであろうか。 「……まだ目覚めてもないのに浮かれおって……」 一方歓喜の声を上げている研究者達より少し離れた所で白髪の白い初老の男がじっと幼女が眠っているカプセルを見つめ冷静に呟いた。 「ですが、予測では今回は99%の確率で発言しても死亡しないかと」 ふと、男の隣に若い女性の研究員が近づきそう言った。 「予測など意味ない、問題は結果だ」 「そうですね、ですが我々の目的の為に〝MIO138号〟は死亡してもらっては困ります」 「……MIO138号とはあれの事か?」 男は形式番号みたいなのを聞き女性の方を見た。 「そうです、何か問題があるでしょうか?」 「いや、人形にはふさわしい名前だと思ってな」 男は再びカプセルの方に向くと、醜悪な笑みを浮かべ始めた。 「……今度こそ成功してくれよ、我々の目的のために……。なぁ聖王のクローンよ」
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