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『結婚しよう。
可愛も向こうの大学に編入して一緒に向こうで、二人でがんばろう』
―――目を閉じると鮮明に浮かんでくる。
大好きな彼・樹利からのまるで夢のようなプロポーズ。
聞こえ来るのは強い鼓動の音と、大好きな人達からの惜しみない祝福の声。
そして、そこから始まる、めくるめく甘い甘い生活……。
「……なんて。
そうは問屋が卸さないって感じね」
可愛は荷物で溢れ返り収拾がつかなくなった自分の部屋を見回し、うんざりしたように腰に手を当て息をついた。
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