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その後、リンと別れた可愛は、胸を熱くさせながら夜の街を歩いていた。
……リンさんの告白は衝撃で、
リンさんの気持ちを思うと苦しかった。
ずっと好きだった人がどんなに努力しようとも自分を愛してくれないことを知って、勢いで結婚して、授かった子供に自分の想いの全てを注ぎ愛していたに違いない。
そんなかけがえのない宝を失ってしまって離婚して全てを失い、塞ぎ込んでいる時に樹利が助けに来たんだ。
心身共に落ち着き出したころ、他界した我が子によく似た私がバイトの面接に訪れたんだから、リンさんが身体を硬直させるほどに驚いたのも無理はないのかもしれない。
――だけど私の存在が、リンさんを辛くさせることにならなくて良かった。
ずっと一途に隆さんを想い続けていたリンさん。
ようやく隆さんが振り向いてくれて、幸せになれたんだ。
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