ぷろろーぐ

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「…起立、礼」 ああ、やっと終わったよ、テスト。 これでゆっくり休める。 …っと、あいつが来る前に帰るか。 あいつが来たら一緒に帰ろうだの、なんだのと煩いからな。 「東吾~」 ちっ、捕まったか。 いや、無視しよう、そうしよう。 「………」 「あの~、東吾?聞いてる?東吾」 「………」 「とうご~?」 「………チッ」 「東吾、気づいてるよね?気づいてるんだったら、一緒に帰ろうよ。 …それとも何か悪いことした?」 「単にうざったいから無視しただけだ。 一緒に帰りたいなら行ってやるよ、このクソッタレ」 「あ、ありがと…う?…?くそったれ?」 「ぼーっとしてると置いてくぞ」 「あ、ごめんごめん」 _______ ______ _____ ____ ___ __ _ 「ねぇ東吾、これ……何?」 「知るかよ」 さて、今の状況を再確認してみよう。 目の前にいるバカ×1と魔法陣らしきもの×1 こいつ、今度は異世界の神とかに呼ばれてんのか。 テンプレートですなー、としか言いようが無い。 何にせよ、直ぐに逃げよう。 このパターンは巻き込まれるパターンだからな。 俺は普通の生活を満喫したいのだよ。 「あ、忘れ物した」 と言う事で、適当に嘘ついて逃げるか。 「え?それ嘘だよね?単に僕から逃げたいだけだよね?」 「…じゃあな」 「え!?」 よし、何も考えずに走ろう、全力疾走だ。 「…薄情者!鬼!悪魔!!人でなし!!!」 「何と言おうが、誰しも自分の身が一番大切なんですよ。 と言う事で、グッバイ」 「えー…じゃなかった!待ってええぇぇぇぇぇぇぇええ!!!」 神様は俺が嫌いなんですかね…。 ま、それは置いといて、ぱっぱと逃げますかね。 「…こっちくんなああぁぁぁぁ!!!」 絶叫付きで。
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