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体育館にはもう他の生徒がぞくぞくと集まっていた。
「うわっ体育館あっついなぁまだ7月なのにな」
「まちがいねぇ、暑くて倒れそうだわ、あ、直樹今日放課後暇か?」
「おぅ暇だけどどうした?」
「いや、今日親仕事で帰って来ねーから暇なんだ」
「ふぅーん、珍しいな」
「ま、てことでよろしくな」
「はいよ~」
あれ?優女はどこだ?
無意識に優女を探している自分がいた、すると…。
「おーい翔真~こっちこっち~」
優女が体育館の舞台からニコニコしながら手を振っている。
『ドキ!』
優女のあの笑顔を見ると何故か鼓動が高鳴る、今までにはこんなこと全くと言っていいほど無かった、なのに最近はやっぱり優女に目が行くし、どっかで優女のことを考えている自分がいる………。
「しょぅ……ま……し…ま…しょ…ま」
「ん?おわー!」
気づくと優女が目の前まで来て俺の顔を覗いていた、ち…近い……、どちらかがすこしでも動けば唇が触れてしまいそうなほど近くに優女の顔があった。
「どーしたの?さっきからボーッとして、なんか今日の翔真変だよ?」
「べ、別になんもねぇよ!」
「ふーん、ならいいけど…」
ん?なんだ今の優女の反応…。
「な、なぁ優女今日放課後ちょっといいか?」
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