Ⅰ~プロローグ~

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人間なんて愚かな生き物だ。 欲の固まりでしかない、自分さえよければいい。 他人なんてどうでもいいんだ。 上辺では大切な人だの、大切な友達だの綺麗事並べてるが、 実際自分が不利な立場になれば簡単に裏切る。そうだろう? 国だって国民のために、なんて言ってるけど実際違うんだ。 権力を握りたいが為に綺麗事ばかり並べて好きなように国を動かしたいだけ。 国同士だって実際は自国を有利にしたいだけに繋がってるようなもの。僕は そんな『人間』という生き物が主導権を握っているこの世界が大嫌いだ。 何もかも灰色にしか見えなくて吐き気さえする。 だけど、 自分もその生き物の一人で、傷さえつけば真っ赤な証が流れてくる。 そのたびに、あぁ僕もやっぱり人間なんだって、嫌でも痛感させられた。そんな自分が憎くて憎くてしかたない。 ・・・僕は何のために生まれてきたのだろうか。 そして人間って何なんだろう。 何のために存在するのだろう。 少なくとも僕には生きてる意味はないと思う。 そう思ったとき、 僕は次の満月の夜に『人間』をやめようと決めた・・・ー
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