王道男子校なんてあるわけがない。

第0章・ようこそ男の花園へ

俺は桜川一郎、17歳。男子校に通っている。
ほぼ男子しかいないこの生活も、もう二年目だ。

共学に行った友人(悪友)からは、
｢お、彼氏できたか？(笑)｣
だの
｢王道転校生は!?｣

だの言われるが、俺はゲイではないし王道転校生も来ていない。(後者は腐男子の友人の発言だ。そいつのせいでいらん知識が増えてしまったのは昔の話である)

男子校に間違ったイメージを持っている人のために言っておこう。俺の通う男子校で、BL小説みたいな出来事は起こっていない。女の子みたいに可愛い男の子なんかいないし、エロい保健教師もいない。
そう、いたって普通の生活しかない。
男子校に通う身としては、絶　対　に　誤解されたままでいてほしくない。

そんな誤解を解くために、今日は俺の１日を一緒に見てほしい。
嫌なら…見なくていいが、俺がゲイではないという事実だけは胸に留めてほしい。