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No.01
ポツリポツリと意味深に降り出した雨、朝帰り常習犯の不良少女も哀しみの音を奏でる。
水だらけの砂場の中で遊びたがる子供はいないように、彼女を理解したがる物好きはいない。
小鳥の囀りさえも聞こえない朝に価値なんてあるのか、そう考えた夜は明けて、今はブランコが1人でに揺れている。
騒がしい音は動き出した時間を知らせて、それはロボットに化したマニュアル人間が彼女を見下すショータイムの始まり。
腕から染み出す私の細胞。きっとこの涙を言葉と化したら、永遠を作れる。
くだらないものがなくなったら、この世の中がどれだけくだらなくなるか、あなたもあの子も、誰1人気付いていない。
それに彼女は気付いていた。ただそれだけのことだった。
それ以上でもそれ以下でもない。
だから私は生きてる。
生きてる。
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