~契 約~

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そこには拳を握ったルシファーが、ニヤニヤしながら浮いていた。 「何の……つもりだ!!」 体のバランスを戻し頭は抑えたまま、涙目でルシファーをキッと睨む我門。 対してルシファーは、さも平然な爽やかな顔で、 「何って……これで分かっただろ?俺はお前に触れたし、お前は痛みを感じた。つまりこれは夢じゃねぇって事♪」 「だからって……いきなり殴る事ないだろ!!」 「まぁいいじゃん。結果オーライって事で」 睨みながら怒鳴る我門に、ひらひらと手を振りいなすルシファー。 なかなかのコンビネーションである。 今にも襲いかかりそうな我門に満足しながら、ルシファーは腕についた腕時計に、何気なく目をやり、 「うおっ!?やべぇ!呑気に弄ってる場合じゃねぇ!!」 そして、我門宅に来て一番の大きな声、余裕なさげな焦った声をあげた。 これには我門も思わず訝しげに首を傾げた。 「時間がやべぇんだって!今から言う事、良く聞けよ!!」 腕時計を指さしながら、さっきとはうって変わって、取り乱すルシファー。 「あ、あぁ……」 その必死さに、我門は思わずコクンと頷く。 「えっと、どこまで話したっけ?……あぁそうだ!えっと、お前は俺に選ばれたから、戦ってもらうんだけど……七つの大罪って知ってるよな?」 「まぁ、常識程度にはな」 いつからか拳を収め、割と真面目に頷く我門に、ルシファーは「よし」と言って続ける。
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