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「……悪魔っていうのはもっと堅い感じなのかと思ってたが、意外と軽いんだな」
「そりゃあ、俺たちだって楽しまないとな♪」
我門は悪魔のイメージとのギャップに、率直な感想を述べた。
特にこのルシファーはチャラチャラしている。
他の悪魔もこんなんだったら、悪魔信仰してるやつが泣くぞ。
…まぁ悪魔信仰してるやつがいるか知らないが。
我門が心の中でそんな事を考えていたら、ルシファーが「おっ!ここだぜ」と言った。
「お前、その長い前髪のせいで前見えないんじゃないのか」
「っるせぇ!んな訳あるか!てめぇ殺すぞ!!」
我門はただ皮肉を言ったわけではない。
――そう、ルシファーが示した場所は行き止まりで壁なのだ。レンガの壁。
「ま、一応一般人には入れないようにしてあんの。ほら、ここのレンガ押してみ」
我門は不可解に思いながらも、しめされたレンガを押す。
するとガガガガ…と音と共にレンガが門のように開き、その奥に家が現れる。
何のアニメだ。
そう思いながら、我門はレンガの奥に広がる建物を見た。
先程、ルシファーのいったような洋館や屋敷という言葉がぴったりな立派な建物だ。
なんでこんなところに建ってるんだと思うくらい、場違いな屋敷。
何処か外国の貴族が所有していそうな屋敷は、月光に照らされてより神秘的だ。
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