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此処にいる全員が、今理解しただろう。
レヴィは、比類なき馬鹿だという事。
――そして、真奈は怒らせない方がいい…という事。
「じ、じゃあ次に行くぞ」
サタンもきっと同じ事を思い、真奈の殺気を感じたのだろう。次を促した。
中々空気の読める悪魔だ。
我門は心の中でそう思い、さっきの事の含め、サタンに一目置くことにした。
「はいは~い!!じゃあ僕たち行きまーす!!」
空気が読めないのかなんなのか。
真奈からおよそ真反対にいる、1人の悪魔が元気よく挙手した。
「ほら、麗実。挨拶」
悪魔は、目の前に座っている女を促した。
唯一今この場で、食べ物に手を出していたその女は、棒キャンディを片手に挨拶した。
「あたしは逢坂麗実(オウサカレミ)。暴食のベルゼのパートナーよ。ま、宜しく」
茶色いショートの髪。くっきりとした顔立ち。
目の前にある皿には、大量にお菓子が盛られている。
正直、見ただけで胸焼けがした。
……よくそんな食べられるな……。
というか、そんなに食べて太らないのか??
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