115人が本棚に入れています
本棚に追加
『そっか、ならよかった』
『あ、ありがとう…』
授業中なのに、あたしのことを気にかけてくれる早川君。
早川君って…頭いい気がする。
テストでいつもトップだったような…
なんて考えていると、帰る準備が終わったことに気づいた。
『ぅ…。』
持ち上げようとして、あたしは唸った。
……………重い。
もう一回持ち上げようとする。
…………………やっぱり、重い。
あたしは身長は高めだけど、力はあまりない。
ましてや、今は熱があってフラフラする。
こんなの、持って行く気力ない……。
それでもあたしは頑張って持ち上げた。
『…っゎ!』
持ち上げた瞬間、フラフラして、早川君の机に軽くぶつかる。
『ごめん!』
小さい声で謝ると、早川君が大きい声で言った。
最初のコメントを投稿しよう!