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『どこまで行くの?』
教室を出て、早川君があたしに問いかける。
『とりあえず、保健室…』
答えながらフラフラして、早川君に軽くぶつかってしまった。
『ごめ…っ』
慌てて離れようとして、余計にフラフラする。
頭もくらくらする。
いつも風邪ひかないから、ひいたときはガツンとくるもんなんだね…
すごく、今、つらい。
『大丈夫?俺に掴まっていいよ』
『え…?』
二年生は、教室が二階にあるから、階段を通って保健室に行く。
…かなり、遠い。
早川君は、優しくあたしの手をひいた。
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