俺に名前があるように…

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「お前がそれを知ってどうすんだって話だよ。」 「どうするって…オレは佐藤をバカにした理由が聞きたかっただけで…」 そこまで言いかけて、好未は早口で、顔を少し深刻にさせて聞く。 「お前、なんか隠してるだろ。」 「はあ?」 少しピクッと、霧島の眉が動いた気がした。 「何かあんなら聞いてやる。ってか、教えてくれよ。力になれるかもしれねえ。」 「アホかお前は…。何にもねーし。まずあっても話さねえだろ。」 やっぱり一筋縄じゃ無理だわな。 「いいじゃん。友達だろ?あんま話したことは無いけどさ。オレでいいなら役にたちてえんだよ!」 「…………」 霧島は何故か急に黙ってしまった。 「5日前、担任に呼び出しくらった。何かと思って行ってやった。 そしたらあの野郎…『お前の成績は落ちる一方だ。このままじゃこの学校の恥だ。恥さらしだ。キリシマはもう一人いるが、そっちは成績は学年4位だぞ。同じキリシマで、どうしてこうも差がつくのかねぇ…。』だとよ…!ふざけんじゃねえ…。オレがクラスでデカイ顔してることや、小さな問題起こしてることを言うならいい…! そんなのはオレが悪りぃんだ。でも…勉強は…4時間もやってるんだ!毎日頑張ってることにケチつけんのは…許せねえ…!」 こんなに熱くなってる霧島を見たのは初めてだ。ぽかんと聞き入ってしまった好未は、ハッと我に帰って、ぶるんぶるんと頭を振った。
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