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好未はこの前行ったあの場所へ向った。
「ここで無名とあったんだよな…。あの日から何かおかしかったんだ。」
無名と会った日、あの日は雨の予報が出ていたはずだが、サンサンと晴れたのだ。何か繋がりがあると、断定は出来ていないのだが。
それに、名前に関する事件にばかり遭遇した。
「おにいちゃんなにしてるの?」
突然後ろから聞こえた声に、ばっと振り向く好未。
「無名…!?」
そこには、無名(のう)が立っていた。長い前髪が、目をほとんど隠してしまっている。
「お前…無事だったのか!」
「おにいちゃんのおかげで」
よくわからないが、無名はあまり元気を出せていない。そう仮定した。
「なあ…」
「なあに?」
「お前を疑ってるわけじゃないんだけど…」
その先の言葉に困った。その後どう言おう…。どう言ったら誤解を生むこと無く、無名にこのことを伝えられるだろうか…。
「最近オレの学校で、名前に関する事件が頻発してんだ。それも、お前に会った日から。何か関連してないか?お前。」
無名は何も言わなかった。というか、何も知らないようなそぶりだった。
「本当に何も知らないのか?何か分かることだけでも…。」
「じゃあ学校に連れてってー」
「え?」
「学校に連れてってくれれば何か分かるかもー」
好未はうーんと唸った。あげくには無名を連れて家路を辿っていた
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