俺に名前があるように…

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無名とはしばらく会っていない。 そういえば学校にすら行ってない。 学校に行くと、久しぶりだとか、怪我どうだ?とかゴチャゴチャと質問されるのだ。 好未の席の隣は、佐藤鳴海という女生徒だった。 好未は鳴海に近づき、後ろから、 わっと驚かす。ひやぁ!と声をあげ、体全体を震わせる。 「久しぶりじゃん佐藤。なんか変わったことあった?」 「ううん。変わったことと言えば、柿崎くんが休んだことかな」 いや、それは分かってるっつーの 不思議と昨日も学校に来ていたかのような気分がした。変わり様の無いクラスの雰囲気に、時間の間など忘れてしまった。
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