起床

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【時刻 7:04】 こんなことに気が付かなかったなんて。 トイレは一つではなかった。 現在家を一部リフォームしているために、外に業者の簡易トイレがあったではないか。 これに賭けるしかない。 思い立ったら直ぐに行動へ移すべし。 よく親父に言われる言葉だ。 こんなところで役にたつなんて。 サンキュー、親父。 俺は足早に玄関まで向かう。玄関ドアは素直に開いてくれた。 お前も、サンキュー。 目の前には目的の簡易トイレがある。 もう少しで。努力が報われる瞬間がやってくる。 俺は歓喜に似た声を出す。 簡易トイレのドアも素直に開いてくれた。 あとは急いでパンツを下ろすのみ。 しかし、焦燥感と安堵感によって手がおぼつかない。 畜生。俺、焦るな。 大丈夫だ。俺なら出来る。 自分を奮い立たせる。 こうだ!!
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