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【時刻 7:05】
いつの間にかパンツの中に『僕』が付着していた。
少しばかり失敗してしまったか。
いや、あの状況下でこれだけの被害で済んだのは不幸中の幸いだろう。
すると…
意図的に腹圧をかける間もなくショーは開演した。
一つ、また一つと舞台をこなしていく。
俺は運動音痴だ。
だから和式であるこのトイレはあまり向かない。
運動音痴はう○こ座りをする際、踵を地面に付ける事が出来ないケースが多い。
俺もその一人だ。
体の重心を前方に置かなければ後ろに倒れてしまう可能性が高い。
しかし、運良く俺の目の前には手で握る事が出来る手すりが設置してあった。
気が付いて良かった。
これで体を固定する事が出来る。
手すりがあるのと無いのでは雲泥の差が生じる。
若干手すりの汚れが気になったがここは見て見ぬふりをしておこう。
手洗いすれば何も問題はない。
俺は慎重に手すりに両手で捕まる。
体が安定した事でステージは事故も起こさずに終演を迎えることが出来た。
俺は解放感に包まれる。
ふぅ。
お腹の中に残りはないか確認した後、俺は後処理をするため、紙に手を伸ばそうとする。
まずい…
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