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外は雨だった。
梅雨に入ったとテレビで言っていたので、これから雨の日がきっと増えるんだろう。
頭が痛い。
寝起きだからだろうか?
それとも風邪でも引いたのだろうか?
僕はとりあえず布団から起きて、冷蔵庫へと向かうことにした。
困った。
冷蔵庫の中は見事に何もなく、あるのは調味料くらいだった。
何もないと分かった瞬間、凄くお腹が空いてきた。
我慢するのもいいが冷蔵庫の空っぽな姿を見るのも何だか寂しいような気がするので、僕は何か食べ物を買いに行くことにした。
着替えて、財布を持って、外は雨なので傘も忘れないようにしないと。
僕は外に出てから気付いた。
今日は結構冷えるということに。
もう少し厚着をしてもよかったかもしれない。
しかし、今更部屋に戻るのも面倒なので、僕は少し寒さを堪えることにして近くのコンビニに向かうことにした。
必要な物を買い、帰宅する途中に思い出した。
煙草を買うのを忘れていた。
しかし今更コンビニに戻るには少しばかり距離が遠い。
ううむ、近くに自販機でもあればいいのだが・・・
あ、そういえば家の近くの公園辺りに自販機があったはずだ。
僕は、公園に向かうことにした。
なんか今日はいまいち頭が冴えないとかそんなことを思いながら。
やはり、あった。
相変わらず余計なことだけはよく覚えている頭である。
僕は自販機で煙草を買うと、公園に目を向けた。
昔はよくこの公園で遊んだもんだ。
そんなことを思いながら公園のベンチを見ていたら、その下の方に何か変なものを見た気がした。
どうせゴミだろうとも考えたが、気になるので見に行くことにした。
それは卵だった。
鶏の卵より少し大きいくらいのサイズだ。
その卵はまるで金属のような質感だった。
というか金属でできていると思う、多分だが。
いったいこの金属の卵はなんだろう?
置物かなんかだろうか。
僕は金属の卵を手に取り見ている内に、この卵が少し気に入った。
見たところ捨ててあるような感じだし持っていってもきっとかまわないだろう。
昔から落ちてあるものを持って帰るは僕の悪い癖である。
さすがに財布とかは持ち帰らないが
この卵に心惹かれた僕は卵をポケットに直し、煙草も買ったしお腹も空いてるし
そろそろ家に帰ることにした。
雨足が強くなったので早く帰ろう・・・・・・・・
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