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高圧的な雰囲気が自ずとでるほどのつり目だから目を細めるとまるで猫みたいだ。
扉の前といえども教室で堂々とイチャつく二人。それを俺みたいに見ている奴もいれば見向きもしない奴もいる。
付き合いたての頃は嫉妬や殺気だった目を向ける奴が多かった。
だけど、美男美女という言葉が似合う二人だからその目はすぐに羨望へと変わっていった。
美男美女か……。そうなんだよな。美穂もさっきみたいな怒った顔してなきゃ普通に可愛いんだよな。
今さらながら結城美穂という美少女の近い友達だということを再認識した俺はとりあえず危険が去ったことに安堵の息を吐く。
なんとか人生のピリオドを打たずにすんだか…。
……流石にそろそろかまってやったほうがいいよな。
俺は目線を劉達からいまだに顔を俯かせている桜木に移す。
まだ赤い。どこがとか言わなくてもわかるだろ。
やっぱり恥ずかしかったよな。男に胸揉まれたわけだからな。
………とりあえず謝ったほうが良いよな。
俺は今でも流れ続けているきまずい雰囲気を壊す覚悟を決め、意を決して桜木に言葉をかける。
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