*エロ悪魔×蜜林檎*２

勃発っ!

｢相変わらずだな鈴湖は｣
｢え。だってそこしかなくない？ツッコミ所｣
私は真面目に言った筈なのに、何故か呆れたような目で見られたんですけど。
｢・・・なによ｣
｢・・・いや・・・何でもない・・・｣
はぁ、とため息をつくウラヌス。そしてすっ、と手を差し出した。
｢・・・これから、リズの家に行くんだ。お前も来るか？｣
・・・リズ・・・さんに！？あの、あのリズさんにっ！？化け物呼ばわりしたとある方にずけずけって表現はまだ可愛いって程に侮辱し尽くして再起不能にした、あのっ！？
｢あわわわわ｣
｢？何を考えてるのかは解らんが・・・多分リズなら大丈夫だろ。お前を気に入ってるようだし｣
｢あ・・・さいですか・・・｣
｢とにかく、リズなら何か解る筈だからな。聞きに行くんだが・・・｣
｢・・・じゃあ、一緒に行くよ｣
｢ああ。ほら、行くぞ｣
｢う、うん・・・・・・｣
怖ず怖ずと私はウラヌスの手を取った。
｢・・・久しぶりだな｣
｢・・・え？何が？｣
｢鈴湖と二人でまともに話が出来たのが｣
・・・ああ、そういえばそうだった。今まではハデスが邪魔して中々二人でゆっくり話す事なんかなかったからなぁ。
｢そうだね・・・｣
｢ずっと望んでいた・・・この瞬間(ﾄｷ)を｣
あ、あれ？なんかちょっとヤバいから！何で私ウラヌスに迫られてんの！？
｢鈴湖・・・｣
｢・・・っ｣
顎に手を添え、ウラヌスは徐々に顔を近付けてきて・・・
うひゃぁぁぁぁ！あとちょっとで唇触れちゃうよぉぉ！！
｢あ、あの・・・ウラヌス？｣
｢・・・どうせハデス、来ないんだろ？ならバレ無いって｣
｢そ、そーいう問題でわっ・・・！｣
本当にやばいよぉ！ち、ちかっ・・・キスされちゃう！
私は反射的に目を閉じていた。
｢・・・ぷっ｣
｢・・・へっ？｣
私は恐る恐る目を開けると、ウラヌスはお腹を抱えて大笑いしていた。
な、なに？なんなの？
｢マジでキスされると思った？｣
｢は、はぁ！？｣
｢冗談だよ、冗談。ウケる・・・！｣
じ、冗談ッ！？からかわれただけなのっ！？
｢し、しつれーね！｣
｢まぁそう怒るな。鈴湖は元気が無いと調子出ねぇから。常に笑ってれば良いんだよ｣
あ・・・元気付けてくれたのかな・・・？もしかして？腹立ったけど・・・ウラヌスなりの優しさ・・・なんだ。
｢ありがと・・・｣
｢別に。ほら、行こうぜ｣
ウラヌスって、意外に良い奴かも。私はウラヌスの手を握り返して、リズさんの家へ向かった。