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「姉ちゃん行くよ! 解除!」
先ほどまであったはずの巨大な竜の体があっという間に姿を消した。
「おや? 家の中から出てきましたか……」
鞍馬の両手にはいくつもの光弾がふわふわと浮いていた。
「いくぞー! パワー全開! 鎧換装!」
まさおの体が光に包まれ、全身を包む黄金の鎧が装着される。それはまさおが大好きなアニメの主人公の姿だった。
「姉ちゃん、援護をお願い!」
「わかった! 怜美さん、早く……!」
怜美さんは一度だけ深くうなずくと上階へ飛び立った。
「逃がすか……!?」
追おうとした鞍馬の目の前にまさおが立ちふさがる。
「お前の敵はぁぁ!」
まさおのパンチが男の腹を突き上げる。
「僕だぁぁぁ!」
流れるようなまさおのハイキックが続けて鞍馬を地面まで撃ち落とす。やはり強い、この夢の世界では想像力が豊かな者程真の力を発揮することができる。小学生のまさおはまさに逸材だった。
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