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もし私たちがある一定の周波数というものを知らなかったのなら。
「皆、本当にいいの?」
「水臭いこと言うなよ。どうせいつかはやらなきゃならないんだ」
もし私たちが電車の中でうたた寝をしなかったのなら。
「怜美さんがいなかったら私たちはもうとっくに……止めたって行きます!」
「僕も! なんてったってこの中では最強の戦士なんだから」
もし私たちが出会わなかったら……戦いは避けられたのだろうか?
「怜美さん、老い先短いこの身、もはや命など惜しいとは思いませんよ。共に行かせて下さい」
「皆……有難う。きっと生きて、この世界を終わらせましょう」
そんなことを考えることもあったけれど、やっぱり私には後悔なんて性に合わない。
ここで皆と出会い、皆と過ごした時間は何よりも大切でかげがえのないものだから。
「行きます!」
怜美さんが錆びた鉄の扉を開いたとき、私たちはもう引き返すことのできない戦いの渦の中に引きずり込まれてしまったんだ。
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