序章 響乃琴美編

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「任せろ!」 高次さんが先頭に立って両手を開くと、半透明のゼリーのようなものが現れ槍を包み込んだ。 「こそこそやってんじゃねーよ!」 高次さんの声に反応して工事現場から一人の男が現れた。 「一投目はテメーの能力を確認するためだ。こそこそはこれで終わりだぜ?」 男の後ろから数えきれない量の鉄槍が瞬く間に現れ、ふわふわと宙に浮いている。 「怜美って女をやるように言われてる。テメーらはそのついでだ!!」 空気を切る音と共に大量の槍がこちらめがけて飛び込んできた。 さすがの高次さんもこれでは対応しきれない。 「皆! 上へ!」 怜美さんの掛け声と同時に皆が空へ飛びあがった。しかし槍は私たちをどこまでも追尾してくる。 「なめんじゃねぇ!」 高次さんが両手から幾つもの球を生み出し、突っ込んでくる槍に投げつけた。いくつかはジェルに絡んで地面に落ちたが焼け石に水、到底落としきれない。 「まさお!」 「わかってるよ! 召喚!」 まさおの声と共に巨大な岩のゴーレムが空中に現れた。
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