落ちこぼれの少年と孤高の剣帝

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「えっ、お前今の見えたのか?」 「うん。」 驚愕するシルバに平然と答えるリック。 実はベルと契約してから基本的に身体能力が上がっていたリック。 特に動体視力と反射神経は群を抜いて良くなっている。 そして今ヴァネッサが放った『飛沫燕』はリック自身父から教えてもらった技なのでヴァネッサの行動が全部分かったのだ。 「じゃあなんで父さんは負けたんだ?」 「剣帝より先に動いたから。」 「何で。相手が格上なら待つと不利になるんじゃないか?」 「確かにね、でも今のは例外だよ。」 「例外?」 首を傾ける。こんな会話をしているがこの二人は7歳と9歳だ。分からないシルバが普通なのだ。 しかしリックはロイに5歳の頃から戦術について教わっていたのでこんな会話ができる。 「今剣帝が放った技は『飛沫燕』っていう技で見ての通り居合いの技なんだ。だから先に動いたら今みたいに剣を弾かれて負ける。」 「なるほどねぇ。」 今の説明でシルバは納得したようだ。
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