策略と決意

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  「……ミオ」 返事をしない彼女に、そっと口付けた。 初めて呼んだ名前に、緊張と興奮がセットになって襲いかかってくる。 まだ少し残っていた迷いを、高揚感で置き去りにして。 決意を固めるように、小さく呟いた。 「お前は、俺の、だ」 憎まれても、恨まれても。 手に入れられるなら、それがどんな手段でも選ぶ。 相手の幸せを願って身を引く、なんて、大人らしい行動は、取れそうにない。 来るもの拒まず、去る者追わず。 それを地でいっていた俺に、こんなに強い気持ちが生まれるなんて、思いもしなかった。 ごめんな、ミオ。 どうしても俺は、お前が欲しい。 .
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