紅で縁取られた、プロローグ。

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とんでくる罵声を聞かないように。 ‥両腕で耳を塞いで、床にうずくまる。 『‥消えろよ。』 そう言って、ナイフを振り上げたのは‥ 間違いなく、昨日までは自分の親友だと名乗っていた子だった。 (‥怖い。) ‥瞬間、目を瞑る。 と、同時に‥温かな感触に包まれた。 ‥確実に、友の手によって‥ 振り下ろされたはずのナイフ。 けれど、痛みは‥ いつになっても、襲って来ない。 俺は‥恐る恐る瞳を開いた。      
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