いつもの二人

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「良ければ体験できるけど、どうする? やってみる?」 私がそう問いかけると、少年はパッと顔を輝かせた。 「やります!是非やらせて下さい!」 この子、本当にサッカー好きなんだなぁ。 匡にもこれくらいの熱意があればいいのに。 「じゃあ部室で着替えてね。こっち」 言いながら彼を部室まで案内する。 「あ、僕の名前は相澤 郁人〈アイザワ イクト〉です。 よろしくお願いしますね」 そう言って彼――、相澤くんは綺麗に笑った。 う、不覚にもちょっとときめいちゃったかも…。 やっぱ外国人の血入ってるからか綺麗な顔してるよねー。 「……杏先輩って呼んでいいですか?」 唐突に、相澤くんは口を開いた。 「うん、いいよ………って、あれ? どうして私の名前……?」 そう聞いても相澤くんはにこにこと笑っているだけ。 私名乗ったっけ? いや、覚えないんだけどなー…。
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