443人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
「良ければ体験できるけど、どうする?
やってみる?」
私がそう問いかけると、少年はパッと顔を輝かせた。
「やります!是非やらせて下さい!」
この子、本当にサッカー好きなんだなぁ。
匡にもこれくらいの熱意があればいいのに。
「じゃあ部室で着替えてね。こっち」
言いながら彼を部室まで案内する。
「あ、僕の名前は相澤 郁人〈アイザワ イクト〉です。
よろしくお願いしますね」
そう言って彼――、相澤くんは綺麗に笑った。
う、不覚にもちょっとときめいちゃったかも…。
やっぱ外国人の血入ってるからか綺麗な顔してるよねー。
「……杏先輩って呼んでいいですか?」
唐突に、相澤くんは口を開いた。
「うん、いいよ………って、あれ?
どうして私の名前……?」
そう聞いても相澤くんはにこにこと笑っているだけ。
私名乗ったっけ?
いや、覚えないんだけどなー…。
最初のコメントを投稿しよう!